だんだんと暖かい日が増えてきましたが、今年の冬は暖冬気味で、例年の半分ほどしか薪を使いませんでした。
それでも、たまに雪の降る日に薪ストーブに火を入れると、寒いことも悪くないと思えてきますね。
さて、そんな薪ストーブを楽しむ上で欠かせない作業が「薪割り」。
いちから薪づくりをすれば、市販の薪を買うより薪代の節約になりますし、なにより薪割りは薪ストーブのある暮らしを楽しむ大きな要素です。
そこで今回は、薪ストーブに興味があるけど薪割りが大変そうだったり、どうやるのかわからないという方向けに、一連の流れから薪割りのコツ、使う道具をご紹介します。
薪づくりの流れ
薪は通販やホームセンターで購入することもできますが、市販品を買っていては毎月のコストがとても高額になってしまいます。
なので、薪ストーブユーザーの多くは何かしらの方法で原木を入手し、薪づくりをしています。
原木を運び込んだあとは、大きく分けて「玉切り」「薪割り」「乾燥」の3工程で進んでいきます。
玉切り
まずは、原木を薪にふさわしい長さに切りそろえる「玉切り」をします。
使用している薪ストーブの機種や好みに合わせて、だいたい30cm〜50cmの間で揃えます。
薪ストーブで使用する量をのこぎりでやる訳にもいかないので、チェーンソーは必須ですね。
危険のある刃物を使いますし、重い原木を運ぶので、玉切りのときは特に怪我や腰痛に注意しています。
薪割り
玉切りしたら、ここで「薪割り」の作業に入ります。
キャンプで使う薪ストーブであれば斧だけで十分ですが、家で1シーズン使う分を斧で割り切るのは非常に骨が折れるので、私は薪割り機を併用しています。
ガソリン式の薪割り機で、電動と比べて馬力があるので、広葉樹や節の入った丸太でも簡単に割ってくれます。
今ではほとんど薪割り機で作業していて、たまの運動がてら斧を振る…という状態になっています。
乾燥
割ったばかりの薪は水分が多く使えないので、薪棚で乾燥させます。
太薪、焚付、枝の部分など、だいたいで整理してから薪棚に詰めていき、1シーズンまるまる乾燥させます。
薪棚は風通しの良い場所で、屋根があればOK。私の自宅では庭先に作り、辺りが田畑なのでよく風が通って乾燥してくれます。
薪割りに必要な道具・便利な道具
薪割り、薪づくりには絶対必要なものと、あると便利なものがあります。
必須の道具
- 斧
薪割りには必ず必要ですね。薪割り機があっても、焚き付けなど細薪を作ったり、こまかい作業があるので1本は持っておきましょう。 - 薪割り台
斧の保護や無理な体勢で怪我をしないためにも、薪割り台は用意しましょう。売っているものもありますし、とびきり太い原木を切って作っても構いません。 - チェーンソー
玉切りするときに使用します。もし玉切りした状態で薪が手に入るツテがあるなら、最初はいらないかもしれません。 - 手袋
玉切りも薪割りも刃物を使いますし、木のささくれが手に刺さったりもするので、作業用手袋を用意しましょう。
あると便利な道具
- 薪割り機
エンジンや電気で駆動し、固定した刃で薪を割ってくれます。1シーズン分の薪を斧だけで割るのは大変な重労働なので、薪割り機があると気軽に薪ストーブを楽しめます。 - キンドリングクラッカー
引用:https://www.firesidestove.com/products/kincra
斧とは逆に、刃の付いた台座に薪をセットして、ハンマーで叩いて割る道具です。斧を振る必要がないので、力の弱い女性や子どもと薪割りを楽しみたい方におすすめです。
斧を使った薪割りのコツ
薪割り機やキンドリングクラッカーは誰でも簡単に薪割りができるのが魅力ですが、やはり斧を使った薪割りにはコツが必要です。
まず、どんな斧を使うか。一般的に腕の長さや体格で重さを決めて〜…というのがありますが、やはり実際に持ってみてしっくりくるものを使うのが一番でしょう。
参考までに、私はグレンスフォシュ・ブルークの薪割り斧を使っています。
スウェーデンのメーカーで、薪ストーブユーザーには特に人気のある斧です。
斧は正面にまっすぐ構え、軽く頭上に振り上げて薪へ打ち下ろします。
このとき注意するのが弧を描くように振らないこと。万が一斧を外してしまったときにそのまま足に当たる可能性があり、大変危険です。
イメージとしては、薪ではなくその下の薪割り台を狙い、真下に叩きつけるイメージで斧を振ります。
まとめ
薪ストーブを楽しむ上で欠かせない薪割り。慣れないうちは少し怖いかもしれませんが、コツが分かれば良い運動として楽しめるようになってきます。
もちろん、油断せず安全面には十分注意して、気持ちよく薪ストーブを楽しみましょう。
薪ストーブのある家に住みたい!と思ってる方は、アーキラボのお客様に実際の暮らしをインタビューをしているので、ぜひ読んでみてください。