鵜森の家
設計・監理・施工管理 / 山内 孝明
コンセプト
新旧2つの庭に囲まれたARCHI LABOのコンセプトハウス。信濃川のほとりの加茂市鵜森に建つガルバリウムと杉板の外観が特徴的な三角屋根の住まい。昔ながらの住宅が点在する集落において、調和するように切妻屋根と杉板の外壁を採用した。壁のない柱だけの空間であるピロティは駐車スペースとアプローチを兼ね、北側に隣接する両親の住宅に対して圧迫感を和らげることも考慮されている。
コンセプトハウスを兼ねた自邸ということで、生活しながらも様々なゲストに対応する必要があるが特にゲストルーム等は設けていない。1階はダイニングキッチンとリビングが大半を占め、普段は一つの空間として使うが来客があった際は間仕切りで仕切って使用することを想定している。その際もエントランスやトイレなどにどちらからも行けるように動線を確保している。1階は1/3を外部空間が占めているが、ピロティの他にインナーテラスをリビング・ダイニングに面して配している。これは南側の堤防道路からの視線に考慮してリビング・ダイニングをセットバックしたために生まれた空間だが、南側に作庭したプライベートガーデンとを程よく繋げる空間となっている。
2階には浴室、主寝室と個室と主にプライベートな空間がある。浴室~ランドリールーム~バルコニーは隣接しており家事動線を短く考慮されている。1階のキッチンに隣接してパントリーがあり、食器や食料品だけでなく冷蔵庫や掃除用具なども収納することができ、常にキッチンはすっきりと使用することができる。
周辺環境に調和しながらも存在感を放つ外観や、様々な材料を使った内部空間、パントリーなどの収納計画、そしてピロティやインナーテラス、古い和風庭園とEN GARDEN WORKさんによる新しい庭との心地よい関係性をもつコンセプトハウスだ。
構造・規模
構造:木造2階建て
敷地面積:670.52㎡
建築面積:132.20㎡ 建ぺい率:19.72%
延床面積:207.92㎡ 容積率:31.01%
(1階:95.55㎡、2階:112.37㎡)